ブラシーボ効果とは

JuiMagicman / Pixabay

「病は気から」、そんな日本のことわざを御存じでしょうか?

病気とは気のもちよう、
つまりはその時の精神状態で良くも悪くもなる、という意味です。

そんなことが起こり得るのかと
疑問を持った方にお答えしましょう。

病は気からということわざは以前から科学で証明されており、
医学の分野では新たな治療法として注目されているのです。

それだけではありません。

医学以外にも気分一つで、
様々な効果が得られることが分かっているのです。

今回はそんな思い込みの力「プラシーボ効果」について、
そして占いとの関係をお話していきたいと思います。

 

 

目次

  1. プラシーボ効果とは
  2. 思い込みの力
  3. 占いとプラシーボ効果
  4. まとめ

 

 

1.プラシーボ効果とは

プラシーボ効果、
またの名をプラシボ効果と呼ばれているものについて、
皆さんはどのくらい知っていますか?

初めて聞く言葉だという方もいらっしゃると思いますので、
先ずはプラシーボ効果とはどのようなものなのか、
どんな影響を私たちに及ぼすものなのかを説明したいと思います。

プラシーボとは英語でPlaceboと書き、

偽薬気休めといった意味を持つ言葉です。

その語源はラテン語の
「I shall please(私は喜ばせるでしょう)」という
言葉だと言われています。

薬は病気を治す一方で私たちの身体に負荷をかけます。

いわゆる副作用というものですが、
もし副作用がなくとも薬は人体に無害とは言いづらいものです。

お医者さんでも薬に頼り切った治療より、
治る可能性があれば人間本来が持つ
自然治癒力に任せるべきだと考えている方はいらっしゃいます。

患者さんの中にも、
なるべく薬は使いたくないという方はいらっしゃるはずです。

そういった方々の要望に応え、
患者を真の意味で喜ばせることを目的とした、
薬としての効果(病気を治そうとする薬理作用)を持たない
偽物の薬のことを〈プラシーボ〉と言います。

そして、その偽薬で得られる効果のことを
〈プラシーボ効果〉と呼ぶのです。

どういった治療法なのか、
一つの例を紹介しましょう。

激しい痛みを感じている患者に、
医師は「今から痛みを抑える薬を使います」といって偽薬を与えます。

偽薬として使われるのは、
生理食塩水やでんぷんといった人体に無害なものばかりです。

勿論、無害ですが痛みを鎮める鎮痛効果などありません。

重要なのは患者に効果がないことを知られずに、
本当に鎮痛効果があると心の底から信じさせることなのです。

そうすることで患者は偽薬を服用したにも関わらず、
痛みが治まる感覚を覚えるのです。

ある研究機関がプラシーボ効果で得られる鎮痛作用について、
脳や脊髄の活動を調査してみたところ、ある事実が判明しました。

なんと延髄にある下行性疼痛抑制系(かこうせいとうつうよくせいけい)という
痛みをブロックする機能が活発に働いていた
のです。

痛みは精神状態によって変化するものです。

不安や恐怖を感じると痛みが増し、
反対に安心しているときなどは痛みが緩和されます。

痛みが治まるという安心感が、
実際に痛みを和らげる要因となっている訳です。

プラシーボ効果というのは、
薬に限った話ではありません。

報告されているものの中には、
ウソの手術で治ったという事例もあります。

膝の痛みを訴える患者数名に対して、
ある医師が実際に手術をするときのように麻酔をかけ、
膝の皮膚にメスを入れただけの治療痕を残して、患者に見せました。

すると二年後、その患者は、
本当に手術をした他の患者と同じくらいに
膝が良くなっていたのです。

 

 

 

2.思い込みの力

プラシーボ効果という言葉は医学の分野で使われ始めましたが、
今ではそれのみを指す言葉ではなくなってきています。

強い思い込みという名の自己暗示から得られる、
もしくは与えられる効果や影響のことも
プラシーボ効果と言われているのです。

日本で行われた実験の中に、
漆を使ったものがあります。

漆とは漆の木から取れる樹液のことで、
日本の伝統工芸の一つである
漆器を作るときに使われる塗料です。

この漆は乾いていない状態で触ったりすると、
主成分であるウルシオールが皮膚に浸透し、
かぶれることで有名です。

この実験は〈漆に触るとかぶれる〉ことを知っている
13人を対象に行われたものです。

実験内容は至って簡単、
皮膚に植物の葉を当てたあと被験者に対して
「漆で触った」と嘘をつくだけです。

すると、実際には漆とは関係のない植物を皮膚に当てただけでしたが、
13人全員の皮膚がかぶれたのです。

反対に、今度は漆の葉を被験者の皮膚に当てました。

しかし被験者には「これは漆ではない」と嘘をついたところ、
被験者13人のうち2人は発疹の症状が出ませんでした。

前者に比べて成果が見られた人数は少ないものの、
ウソの情報を信じ込ませることで、
発疹を抑制できたという事実は証明されました。

その他にも、思い込みの力で、
ダイエットに成功したという報告もあります。

生活習慣を改善したり、
飲酒やたばこを止めたりしたわけではありません。

ただ、「仕事は運動」と意識しただけで、
ウエストが細くなったのです。

このように、プラシーボ効果に関する
様々な実験が日々行われていますが、
そもそも思い込みの力というものは、
私たちにとってとても身近なものなのです。

皆さんも聞いたことがあると思います。

「物事を成功させるために必要なことは、
目的地に達するまでの計画と、
それを成し遂げる未来の自分をイメージする」ことだと。

イメージとは要するに思い込みです。

「将来の自分はきっとこうだ」という
強い自己暗示を自分にかけることで、
やる気は普段よりも増すものです。

ダイエットでも、事業でも、
受験でも支えとなるのは強いイメージです。

そしてそのイメージを確かなものにするために、
成功する人は目標として実際に存在する人を
具体的な目標として掲げます。

そうすることで思い込みはより強固なものとなり、
効力を発揮します。

だから成功するのです。

重要なのは「疑わない」こと、
そして「信じ続ける」ことです。

 

 

 

3.占いとプラシーボ効果

随分とプラシーボ効果について話しましたが、
ここからが本題です。

占いとプラシーボ効果に関係性はあるのでしょうか。

もしかすると、
ここまで読んで下さった方はお分かりかもしれません。

答えはイエスです。

しかし疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんので、
説明しましょう。

皆さんは朝のニュース番組でやっている星座占いを
ご覧になったことはありますか?

実際にプロの方が占っているのかどうか定かではありませんが、
実はあれにはプラシーボ効果が使われているのです。

どういうことかというと、
アナウンサーが星座占いを読み上げる際、
必ず「〇〇座の貴方」と言って視聴者一人ひとりに語り掛けるように
原稿を読み上げていることにお気づきでしょうか。

テレビだから当たり前でしょ、と思われるかもしれません。

しかしこの語り掛けるような読み方こそ、
私たち視聴者には効果抜群なのです。

大勢が集まっているなかで、
「怖い事件」の話をしても、
人はあまり自分のことのように感じられないものです。

何故なら語り手は貴方個人ではなく、
群衆に語り掛けているので一人ひとりは余程のことがない限り、
自分事のように熱心には聞かないからです。

しかし、「貴方が狙われているかもしれませんよ」という
語り手と目が合ってしまった場合、
その瞬間から貴方は他人事の様には思えなくなるのです。

群衆への語りが貴方個人への語りへと
変化したように感じるからです。

人は他人事となると物事を軽視する傾向にあります。

事故現場などで写真を撮るような人、
いわゆる野次馬というのは大惨事を
自分のことのように思えていない人たちの集まりです。

全員がそうだとは言いませんが、
そういった人が多いのも事実だと私は捉えています。

ですが事故に遭ったのが、
貴方と近しい関係にある人間だった場合はどうでしょうか。

きっと貴方は事故のことが忘れられず、
今までよりも最新の注意を払うことでしょう。

それと同じで、
やはり人は自分のことだと思うと、
強く物事を意識するものです。

テレビの星座占いも同じです。

本当は群衆に向けて発信しているものも、
個人に話しかけているような語り方をされたがために自分事のように捉えてしまい、
結果些細なことも占い通りだと錯覚してしますのです。

占いの結果が良いときは小さなことには動じない、
晴れやかな一日を送れることでしょう。

しかし最下位などになってしまうと、
小さなことまで不幸に感じてしまうものです。

テレビでの占いは信じたほうが良いときと、
信じない方が良いときがあるので注意しましょう。

 

 

 

4.まとめ

ですが、それはあくまでもテレビに限った話です。

実際にプロの占い師に鑑定してもらった時には、
信じたほうが得をします。

嬉しい結果は素直に受け止め、
反対に悪い結果は流す程度がいいかもしれません。

信じすぎるというのは結果的に
悪い方向にしか進まないものなのです。

プラシーボ効果は、
単に良い効果のことだけを指す名称ではありません。

思い込みから生じた効果全般を表す言葉なのです。

ですから悪い効果を及ぼすものも
プラシーボ効果と呼ばれます。

占いといものは完璧なものではありませんし、
貴方自身の未来を変えるような
特殊な力も占い事態にはありません。

ただ占いというのは貴方自身の未来の可能性、
その一つを指し示したものです。

それを信じるも信じないも、
結局は貴方自身でしかないのです。

ですが「本当に当たるのかな」という疑問を抱くよりも、
「当たる」と思った方が、効果が表れやすいのは確かでしょう。

その方が不安を感じず、
物事に専念できるというものです。

疑問や不安は物事を円滑に進めるうえで、
障害にしかなりません。

精神状態で人の動きというものは大きく左右されます。

それはプロのスポーツ選手でも同じことなのですから、
思い込みの力がどれほど私たちに恩恵と同じくらいの
妨害を強いるかがお分かりでしょう。

プラシーボ効果とは結局のところ、
聞きなれない言葉かもしれませんが、
私たちにとってとても身近なものなのです。

 

 

 

 

 


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