古くから使われているパワーストーンの歴史

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昨今様々なパワーストーンが、
気軽に街や通販などで手に入ります。

実はこんなに身近なパワーストーンは大昔、
紀元前から存在し昔は一部の聖職者や権力者の特権でしたが、
今は誰でも気軽に身につけています。

その歴史は人類誕生とほぼ同じである、
といっても過言では無いかも知れません。

アクセサリーの歴史も人間の歴史とほぼ同じくらいといわれるくらい古く、
天然石をアクセサリーの一部として使用することは、
どこの民族を見ても見られる傾向でした。

またどの時代、どの地域でも
歴史的に重要な意味を持つ鍵として、
石を使ったデザインやアクセサリーが見つかっています。

昨今の不況や時代の流れから、
パワースポットと同様にパワーストーンや天然石への評価が高まり、
大変人気がとなっています。

では、
そもそもパワーストーンっていつからあったのでしょうか?

 

 

目次

  1. 序文
  2. 世界の文明の中での「天然石」の存在
  3. 古代メソポタミア
  4. 古代エジプト
  5. 古代ギリシャ
  6. 古代ローマ
  7. 古代マヤ
  8. ネイティブ・アメリカン
  9. 古代インド
  10. 古代中国
  11. 古代日本
  12. 近代
  13. 現代
  14. まとめ

 

 

1:序文

パワーストーンや天然石の歴史はどの時代にも”石”は存在しており、
本来の起源でなれば地球の誕生の頃まで遡り、
地球誕生46億年前から天然石は存在していたと思われます。

その時から古代の人は、
今、私達が言うように天然石という認識ではなかったと思いますが、
「石には神秘の力が宿っている」という考え方は紀元前からありました。

そこにパワーを感じ不思議な力があるとされ、
やはりその辺の石たちとは違った輝き・色・模様を持つ天然石に
自然に惹かれていったのではないのでしょうか。

パワーストーンの起源ともいえる事例は、
様々な文献を見たりホームページで閲覧してみたりすれば、
多く目にでき古代文明にまで遡ります。

最古の文明メソポタミア時代から
今で言う天然石は存在していたというより
自然と装飾品として使用されていたようです。

古代エジプト、古代マヤなどでは、
「トパーズ」「アンバー(琥珀)」「ターコイズ」
「ジェイド」「タイガーアイ」などを用いた
宝飾品を身に付けていたり神々と崇めていたそうです。

昔は身分の高い人しか身に付ける事ができなかった天然石たち、
ラピスラズリやカーネリアンは金と同様に大変高価な石でしたから、
ブレスレットやネックレスと言った装飾品が、
庶民に広まったのはまだまだ先の事でしょう。

今こうやって身近に触れることができて、
それだけでも神聖な気持ちになれます。

古代マヤ文明(3~17世紀)やアステカ文明(15~16世紀)においては、
ヒスイが呪術の道具として用いられていました。

また西洋においては、
アメシスト(紫水晶-むらさきすいしょう)が
魔術や毒を防ぐ力をもっていると信じられていました。

日本においては、
研磨する前の裸石や群晶(ぐんしょう=複数の水晶が集まった状態のもの)、
母岩(結晶を取り出す前の岩石そのもの)
という形で販売されているものもあります。

しかし一部では、
病気に効能があるかのような表記をすることによって、
薬事法に抵触しているものがあることも事実です。

宗教や神の御加護があるようになど、
神聖な儀式には石は欠かせない存在で、
中でも美しいダイヤモンドやルビー、サファイアなどの
珍しい石には古くから強い力があると信じられてきました。

人々の”美しい”という基準に宗教的な意味なども含め、
とても貴重な物でした。

今でもパワーストーンや天然石は、
多くの人を魅了し神秘の力があると昔の人々同様に信じられています。

それでは時代を紀元前まで遡って見てみましょう。

 

 

2:世界の文明の中での「天然石」の存在

沢山の天然石がありますが、
それぞれの歴史を見てみましょう。

 

 

 

3:古代メソポタミア

実はパワーストーンの歴史はとてもとても古く、
人類最古の文明と言われるメソポタミア文明にまで遡ります。

メソポタミア文明とは、
紀元前3000年頃ティグリス・ユーフラテス川に
シュメール人が人類初となる都市国家を創った世界最古の文明として有名ですが、
メソポタミア文明といえば古代都市ウルです。

日干し煉瓦の町並みが広がっており、
市街地は8mほどの大きな城壁で囲まれていたそうで、
そのウル城の壁には「ラピスラズリ」「カーネリアン」「金」で
作られた装飾品などが発掘されているそうです。

中心部には一般市民は立ち入る事の出来ない聖域があり、
そこには巨大な神殿が建立され、
位の高い王族や神官、巫女が住んでいたのは有名な話で、
神殿では事あるごとに収穫物や財宝を捧げ国の繁栄と豊穣を祈っていたわけです。

その場所からラピスラズリやカーネリアン、
金などで作られたネックレスやブレスレットが
装飾品が使われていた形跡があり発掘されています。

繁栄と豊穣の祈りの際に、
私たちの表現でいうところの”パワーストーン”が用いられていたわけです。

パワーストーンはこの時からすでに、
人類との特別な関係を築いていたわけですね。

 

 

 

4:古代エジプト

古代エジプトの歴史は、
紀元前3000年頃から約3000年も続いた長い文明として有名です。

ピラミッドをはじめ、
クレオパトラやツタンカーメンの時代といえば分かりやすいでしょう。

クレオパトラはマラカイトの粉末を油で練って、
アイシャドウとして用いていたという話もありますし、
ツタンカーメンの黄金のマスクにカーネリアンやラピスラズリ、
水晶などで装飾されているのは有名な話です。

古代エジプトでは、
ピラミッドなど巨大な建築物にも、
ラスピラズリやターコイズなどが使われていた形跡があります。

ラピスラズリは、
王族でのみ利用できる貴重なパワーストーンでした。

「”死”は来世への生まれ変わりの過程に過ぎない」
という考え方が根付いていたのは有名は話で、
王家の墓や装飾品にパワーストーンが使われていました。

この時代には「人」の死後も来世に生まれ変ると信じられ、
ご存知の通り防腐処理をし「ミイラ」として棺に納められ、
棺の中には「ラピスラズリ」「カーネリアン」「ベリル」
「トパーズ」「アンバー」「タイコーズ」「ジェダイド」
「タイガーアイ」「クリソベリル」「サーペンチン」と
多数の天然石で作られた装飾品等が棺の中に埋葬されていたことが記録されています。

またこの時代には、
天然石を「治療薬」として用いられたことが特筆すべきことですね。

ラスピラズリやアズライトは、
治療薬としても使われていました。

世界最古の医学百科のエーベルス・パピルス。

それは、
紀元前1550年頃に書かれた世界最古の医学百科なのですが、
紀元前3400年頃にすでにあった文章を書き写したものの可能性があるそうです。

この書には、
魔法や呪文、薬の調合法や治療薬などがたくさん書かれているそうで、
「ラピスラズリ」「ヘマタイト」「アズライト」「ゴールド」
「シルバー」「コッパー」等が様々病気の治療剤として指定されており、
特徴的なのは「肉体的な病」と「精神的な病」とが
同じように扱われている点です。

パワーストーンは、
精神面に強く影響を与えてくれるものです、
”病は気から”というように、
精神的な問題の解決が肉体的な病の解決へと繋がることもあるはずです。

どうでしょう?
パワーストーンの考え方に似ていませんか?

もしかすると、
「パワーストーンの土台」は古代エジプトが起源といっても
間違いではないのかもしれませんね。

メソポタミア文明にも、
私たちが知っているパワーストーンが数多く登場しますが、
古代エジプトの方がより「私たちと同じ扱い方」のような気がします。

ちなみに、
銀とラピスラズリは当時のエジプトでは金よりも高価だったそうです。

 

5:古代ギリシャ

信仰心のあるギリシャ人は、
もちろん天然石対して特別な想いいれも強く、
その中でも特に好まれたのは「アクアマリン」「アゲート」
「アメジスト」「アンバー」「エメラルド」「ガーネット」
「サファイア」「ジャスパー」「トパーズ」で、
自然物への崇拝心を発展させ11世紀以降多くの神々を記した物語を作り、
その後のギリシャ神話として後のヨーロッパの文学や美術に大きな影響を与えました。

その中の神話の中で、
「オニキス」「珊瑚」ついての神話を簡単に紹介します。

キューピットが、
睡眠中のビィーナスの爪を鋭い矢で切る遊びをし、
その爪がインダス川に落下して「オニキス」になった。

神ゼウスの子ペルセウスが妖怪メドゥーサ退治をし、
メドゥーサの飛び散った血が「ペガサス」になり、
また地中海に滴り落ちた血が「珊瑚」になった。

と神話として書かれています。

 

 

 

6:古代ローマ

紀元前509年以降、
長い年月を経過しローマは、
人口100万人以上の最大都市に発展しました。

その中、食料の大半は、
エジプト・北アフリカ・イギリス・ドイツより穀物や動物類を輸入し、
極東より絹や香辛料を入手しており、ローマはそれらに対し、
「アクアマリン」「アゲート」「アメジスト」「エメラルド」
「ガーネット」「ムーンストーン」「ラピスラズリ」「ルビー」などを用いた
宝飾品や壺、青銅の水差しなどを輸出していたようです。

 

 

 

7:古代マヤ

古代マヤ文明は身分階級制で、
貴族といった地位の差により鮮やかな羽飾りの被り物、
「ジェダイト」「アゲート」「エメラルド」「オニキス」「ジェット」
「タイコーズ」「トルコ石」などであしらった宝飾品を身に着けていたようです。

またマヤ人は太陽や月、
雨など自然に関わりの深いものを神々と崇めていました。

 

 

 

8:ネイティブ・アメリカン

1世紀から15世紀にかけ、
いずれもメキシコ文明の影響を受け文明が栄えました。

その後世にナヴァホ族、ホピ族、ズーニー族といったネイティブ・アメリカンの部族は、
病気の治療に「砂と花粉、灰の粉」を使って砂絵を書き、
「水晶」を手に持って神聖なる動物や星の精に向かって、
祈祷をして病の改善をする風習がありました。

アメリカ先住民の人にとって馴染み深いパワーストーンは、
ターコイズとアメジストで、
ターコイズは父親から息子に代々と引き継がれるものでした。

旅をする際のお守りや雨乞いの儀式をする際に利用され、
アメリカ先住民の生活にとって切ってもきれないものでした。

またアメジストは魔術で使われていました。

 

 

 

 

9:古代インド人

古代インド人は特有の宇宙観、哲学観に基づいた、
宗教的思想を根底にして発展した文明と言う事が出来、
古代から様々な宝石が産出され、
これを「不老不死」「長寿の秘薬」として用いられていました。

その宝石類と神々とを絡み合わせて作られた神話・伝説が『マハーラーバタ』で、
これは宝石の誕生伝説が登場する「乳海撹拌の話」の一節であります。

たくさんの大自然の中、
様々な神々を展開させた物語叙事詩で
天然石について語られているものです。

 

 

 

10:古代中国

古代中国の文明は長い年月を経て、
多数国家が分立していた紀元前221年後統一され強力な国家へと生まれ変り、
平和と繁栄の時代を過ごすこととなり、
当時の貴族は「ネフライト」をはじめ、
様々な天然石で作られた死後の世界で使う品々と共に手厚くお墓に葬られた。

また紀元前5世紀頃から中国では、
「不老不死」長寿の思想から「健康・長寿・不死」を与える賢者の石を
養生法や仙人術を加え「不老長寿の秘薬」として多大な関心が寄せられました。

 

 

 

11:古代日本

紀元5世紀後「天孫降臨」神話をはじめとする
多くの記紀神話に象徴される巨大古墳などにみられる国家が確立されると、
同時に日本固有の「神道」の土台が形創られてきました。

日本古来の宗教「神道」、
その理念は「自然への深い崇敬の念」と言われており、
「神は森羅万象に宿る」とされ、
山は山の神の住家であると同時に、
神の化身であり石や岩はその神霊の宿る依代と言われてきました。

このように、
人間の認識を遥かに超えた創造性・和合性を備えた
「神道」からは多くの神話が生まれ、
『古事記』『日本書紀』にも石にまつわる内容が記されています。

当時は、
石など陸の宝を「玉」、珊瑚など海の宝を「珠」、
真珠は「白玉」「アワビ玉」などと表記されています。

現在ある様々な寺院に沢山のパワーストーンが施され、
主に翡翠や真珠が使われています。

東洋で用いられるパワーストーンは、
健康や長寿の願いをこめて使わることが多い様です。

 

 

 

 

12:近代

19世紀を迎える頃には、
パワーストーンに対する人々の目が一変します。

19世紀といえば、
技術革新、西洋医学の進歩が著しかった時代。

石がもたらす不思議なパワーは、
科学では全く解明できないものだったので、
石が力を持っているという考えは否定されてしまったのです。

同様に、
中国医学やアーユルヴェーダなどの有名な伝統医学も、
科学で解明しきれないもの説明できないものは、
ことごとく否定されるという一途をたどっていきます。

古臭い信仰を信じるよりも、
科学で証明されているものが絶対という考え方が、
広く一般に伝わったためです。

 

 

 

13:現代

実は1970年頃から、
再度こういった伝統信仰が見直される時代がやってきます。

この時代になると、
最先端の医学や科学が決して絶対ではないということが、
広く人々に伝わるようになったためです。

古代人の考え方は、
1970年代のアメリカ・ヒッピー文化に受け継がれ、
クリスタル(水晶-すいしょう)を始めとする特定の石には
癒し(ヒーリング)の力があると解釈されるようになっていきます。

中国医学やアロマテラピー、
アーユルヴェーダなどが再度注目を浴びる中、
パワーストーンの不思議な力もまた、
人々に信じられるようになってきました。

1970年代アメリカのヒッピー文化と融合したパワーストーン信仰は、
アメリカヒッピーがパワーストーンを身につけるようになり、
この流行は1980年代には日本にも飛び火し流行し始めました。

また2000年代に入ると、
スピリチュアルブームに乗って勢いを盛り返し、
パワーストーンの人気は益々高まりました。

ちなみに、
「パワーストーン」という呼び名がつけられるようになったのも、
実はここ数十年の話です。

そもそも「パワーストーン」という呼び方は、
日本だけで使われている和製英語で、
アメリカでは「ジェムストーン」「ヒーリングストーン」と呼ぶのが一般的です。

 

 

 

14:まとめ

歴史の教科書の最初のページの時代から現代にかけて、
こういった歴史を知ることで、
パワーストーンの奥深い魅力をさらに感じ取ることができると思います。

長い年月を経てもなお、
パワーストーンは人々を魅了し続けているのは紛れもない事実ですね。

少々ロマンチック過ぎる表現ではありますが、
紀元前という遥か昔の時代でもやはり
”パワーストーン”だったのだと思います。

現在に至るまで、
まだまだ新しいパワーストーンが発見され続けています。

私たちが気軽に手にできるパワーストーンは、
これからもきっとあなたを魅了する新しい石が発見されていくでしょう。

パワーストーンや天然石には様々な意味があり、
石ごとに異なる特徴や言い伝えをもっています。

例えば、
エメラルドには強い愛の力が込められ、
恋愛や結婚がうまくいくようにとの想いを込めたお守りとして用いられ、
ルビーには情熱や勝利の象徴とされています。

サファイアは強い意思や組織を支えると言われており、
このようなパワーストーンの意味を知り活用することで、
石の持つ力を受けることができるでしょう。

人間の心をとらえて離さないパワーストーン、
その石の不思議な魅力は昔も今も変わりません。

天然石やパワーストーンには、
それぞれの意味があります。

例えば、
「安全祈願」の天然石であったり、
「恋愛成就」の天然石であったりと様々な天然石やパワーストーンが存在します。

多くは昔から考えられてきた意味が、
現在も引き継がれています。

人と石には古代から切っても切れない強い絆があるようで、
一度身に着けて古代の石や昔の人々に
思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

 

 

 


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